身近なことから、一緒にSDGsに取り組みましょう
2015年9月に、国連サミットで採択された「持続可能な開発目標=Sustainable Development Goals(SDGs)」は、国連に加盟する193か国が掲げた国際目標で、2030年までに地球規模のあらゆる課題を克服し、より良い世界を実現することを目標としています。
経済・社会・環境における様々な課題を解決するため、17の目標を掲げています。
SDGsは理念として、「誰一人取り残さない」社会の実現を目指しています。この未来を叶えるためには、国際社会だけでなく、国や豊島区をはじめとする地方自治体、企業、さらに、一人ひとりの協力が欠かせません。持続可能な世界を守っていくために、今SDGsにつながる「行動」が求められ、様々な方々が取り組んでいます。
豊島区は、SDGsに取り組む先進的な自治体として、令和2年に東京の自治体で初めて、国から「SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業」に選定されました。
豊島区が持続可能なまちづくりに挑戦するきっかけとなったのは、2014年、東京23区で唯一の「消滅可能性都市」との指摘を受けたことです。当時、20歳から39歳までの若年女性人口が、今後30年で半減するという推計が出されたのですが、これを受け、豊島区は2015年に「子どもと女性に優しいまちづくり」「高齢化への対応」「地方との共生」「日本の推進力」という4つの柱を据え、文化を基軸に持続発展する「国際アート・カルチャー都市」を目指す構想を策定しました。公園などのハード面の整備、また、「東アジア文化都市2019豊島」など文化をはじめとするソフト面の事業展開を組み合わせ、区として総合的に施策を推進してきました。
「国際アート・カルチャー都市構想」とは、単に文化を振興するだけでなく、地域資源や特性を活かし、様々な方々と一緒にまちづくりに取り組み街の魅力を高め、これにより、住みたい人・訪れたい人・住み続けたい人を増やして地域経済を活性化し、その税収増を教育・福祉など区民サービスに還元して好循環を生み出すという考え方です。これは、まさにSDGsと同じ方向性の考え方であり、それがSDGsの先進自治体として認められています。
SDGs未来都市として選定されて以降、「SDGsに取り組むには何をすればいいのか」というお声をたくさん頂戴するようになりました。そこで、区民の皆さんと一緒にSDGsに取り組むために、『としまSDGsチャレンジブック』を制作しました。企業や団体などと連携してSDGsに取り組むことも重要ですが、何より、一人ひとりの「行動」が非常に重要です。
このチャレンジブックでは、SDGsの17目標について分かりやすく解説するだけでなく、SDGsを「自分事」として認識し行動するために、「としまでできるSDGsチャレンジ」として、目標ごとに行動例を紹介しています。
実際の行動例を、一部紹介いたします。
・ゴール3「すべての人に健康と福祉を」では、「感染防止のマスク着用や、外出後の手洗い・うがいを徹底しよう」
・ゴール7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」では、「自動車での移動を減らし、IKEBUSなどの公共交通機関を使って移動しよう」
・ゴール11「住み続けられるまちづくりを」では、「区民ひろばで世代を超えた交流をしよう」
・ゴール12「つくる責任つかう責任」では、「食材は適量を購入して食べ残しをやめ、ごみの削減に貢献しよう」
このように、皆さんが日頃から行っていることや、普段の生活に少し工夫を加えてできることが、SDGsの実現に貢献しています。
この「としまSDGsチャレンジブック」は、区役所本庁舎と東西区民事務所で配布しておりますが、必要最小限の部数しか印刷しておりません。それは、印刷紙の量を減らすことも、SDGsにつながるためです。以下に、チャレンジブックのデータを見るためのQRコードを掲載いたします。ご自身の携帯電話などで読み込み、ぜひご覧いただけますと幸いです。
豊島区は、SDGsへの取組を通して、「国際アート・カルチャー都市」の実現を目指しています。区民の皆さまと一緒にSDGsに取り組み、「誰一人取り残さない」豊島区を共につくりあげていきますので、引き続き区政へのご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。